なぜ展示会、オンライン施策、ウェビナーが成果に
繋がらないのか?
成果につながるリード獲得戦略とその進め方
~前編:マーケティングの成果に繋がるリード獲得の心得~
2024年2月27日、アイティメディア株式会社さまと共催で実施したセミナー、「なぜ展示会、オンライン施策、ウェビナーが成果に繋がらないのか?成果につながるリード獲得戦略とその進め方」の内容をレポートにまとめました。
本レポートでは、セミナー前半の「マーケティングの成果に繋がるリード獲得の心得」についてまとめております。
後半の「リード獲得戦略の進め方」についてはこちらからご覧ください。
>>後半:リード獲得戦略の進め方 はこちら
※レポートにまとめるにあたって、加筆・修正をしております。
講演者
武藏 嘉宏
コニカミノルタジャパン株式会社
営業本部 DX推進営業統括部 MS営業統括部
BtoBマーケティングコンサルタント兼営業としてお客様のKGI/KPI設計から施策の企画、実行、改善まで一気通貫でサポート。 2023年4月まで自部門のマーケティング部門を兼任。 2020年に数値的な根拠、目標値を掲げ、Webマーケティングの体制強化を社内で起案し、プロジェクト実行後、創出案件数を昨対比248%に成長させ、事業に貢献。
小笠原 涼
アイティメディア株式会社
BtoBメディア事業本部 メディア本部 メディア事業局
LGプロダクト部 ITプロダクトマーケチーム
2018年アイティメディア入社 入社以来、メディア企画にてリードジェンサービスの販促と開発を担当。並行して、Globalのリードジェン案件の提案・運用、バーチャルイベントプラットフォームの運用などにも関与。
- 武藏:
- コニカミノルタジャパンの武藏と申します。よろしくお願いいたします。
まずは自己紹介させていただきます。元々、営業部門におり、営業兼務で、マーケティングのセミナー運営を経験し、その後お客様支援のコンサルティング部門に入りました。再度、マーケティング部門に戻り、運営ツールの基盤構築、インサイドセールス/マーケターの若手育成、これらの部分で今まで色々取り組んできております。そういった観点からも、本日はお話をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
- 小笠原:
- 武藏様、ありがとうございます。続いて、私からも自己紹介させていただきます。
アイティメディアに新卒入社後、リードジェンサービスの販促・企画を担当する部署へ配属。商品開発と並行して、お客様の支援を経験しました。
今では、リードジェンサービスとともに、「ABMデータ」という、我々のメディアの持っているインテントデータのプロダクトマーケティングと、アメリカのTechTarget社と連携した、海外キャンペーンのマネジメントも担当しております。認知拡大、理解促進、見込み客獲得までをサービスとして提供でき、私はボトム・ファネルのリードジェンと、インテントデータ部分を商品として担当させていただいておりますので、今日はよろしくお願いいたします。
- それでは講演を始めたいと思います。武藏様、よろしくお願いいたします。
- 武藏:
- 本日は、皆さんに「セミナーの特性を理解し、成果につながる進め方のイメージを持っていただく」をゴールに、小笠原さんとお話ができればと思います。まずはタイトルにもある、「皆さんの成果って何ですか?」という部分の目線を合わせたいと思います。
マーケティングにおける成果とは?
- 武藏:
- マーケティングの施策を色々行う上での成果について、大きくは、オレンジ色で記載したこの4つに分けられると思います。
- まずは「売上」(=「受注件数・金額」)に大きく繋がるように考えます。次に、もう少し下げたところで、「案件獲得」部分の「案件数・金額」。そのもっと手前でいくと、案件を作るために必要なお客様との打ち合わせ、「商談の数」も成果にはかれると思います。商談はアプローチする先があって初めて生まれるため、「リード」が次に入ってきます。
なので、マーケティングにおける成果は、オレンジ色の記載部分が実際の評価軸となり、「受注金額」「案件数」「商談数」「リード数」のどれかが必ず「マーケティングの成果」で指されるものとなります。成果を語る上で、「今何を目指しているのか?」というところは、改めてみなさんで共通認識を持っているか確認してみてください。
狙う成果によって施策を使い分ける
- 武藏:
- 成果を定めた次は、成果に応じたお客様の状態を確認します。
- 例えば、「リードの獲得」という観点では、お客様が世の中の情報から遅れないように情報収集をしていたり、何か課題があったときのためにまずは知っておきたいなどの状態があると思います。情報収集のタイミングで接点を持ち、しっかりと刈り取ることで「リード獲得」という成果にあげていく必要があります。
逆に、右側には「業者選定中」と書いてありますが、お客様の検討ステージが進んでいくと解決手段を探している状態になってきます。 表の真ん中に「対象母数」を記載していますが、何となく課題を見つけたい・遅れたくない人は多くいると思いますが、実際に解決手段を探している人は少なくなってきます。ゆえに受注獲得を目指しているとすると、対象母数は多くないため、「多くの」受注獲得を狙うのが難しい点は考慮が必要です。
また、「何となく情報収集したい」人に向けて「製品のデモを見てください」ということや、「解決手段を探している」人に対して「最近の流行はこれです!」というアプローチはマッチしていないと思います。「母数を意識した上で、成果を定める必要性」と「お客様の状態によって、求めるコンテンツも変化する」点を意識して提供するコンテンツ軸を考える必要があります。必ずしも成果とコンテンツ軸がイコールになるわけではないと思いますが、基本的にはこのような形で頭を整理すればよいと思います。
「コンテンツ軸」と、もう一つ関わってくるものとして「手段」があります。
手段としては、ウェビナー、インサイドセールスを使ったコール施策や展示会、デジタル広告など様々あります。とるべき手段は、お客様の状態や目指す成果に合わせる必要があります。
例えば、表の左端に記載している「ディスプレイ広告」は、様々なメディアを見ていく中で広告が出てくるので、「何か具体的な課題解決手段を探している」のではなく、「○○に気をつけませんか?」のように、課題への気づきを与えたり、「コニカミノルタはこういうことをしているよ」というのを知ってもらうための手段になると思います。「まずは認知してもらう」が目的になっているので、成果としては「リード獲得」が評価軸になるかと思います。
補足が必要だとすれば「展示会」です。展示会に来る方の多くは、いろいろな世の中のトレンドを知っておきたいという状態を想定してこちらの表では左側に設定しています。しかし、事業や業種によっては展示会を通じて製品を見てもらい、案件の刈り取りを狙う方もいらっしゃると思いますので、その場合は、表の右側に位置する手段になると思います。あくまで整理の一例であるとご理解いただければと思います。
どの成果を狙うかによって、コンテンツ軸も提供方法の手段も変わることをご理解いただき、改めて「成果って何を目指すの?」という部分を定めていただければと思います。
成果につながるリード獲得・・・つまり?
- 武藏:
- 「成果につながるリード獲得戦略」というのが本日のテーマですが、例えばたくさんリード獲得ができればOKではなく、全然お客様にならない人を、1000件、2000件集めても、誰も喜ばないですよね?
では、どういったリードだとパスされた営業にとっても嬉しいのか。「ターゲットになるお客様のリード獲得ができていること」は重要で、皆さん共感いただける部分かと思いますが、企業さんによっては、「何となく感覚で分かっている」だけになっていないでしょうか?
ターゲットはしっかり明文化してください。ポイントは「アポイントや実際に商談・案件につながっているお客様の条件を明確化する」ことです。
「実際にアポイントや案件につながっているのは、こういう人たちだよね」の部分を、しっかりターゲットとしてセットいただくことが重要です。
まずはターゲット「企業」の属性ですが、何となく、「売り上げ規模や従業員規模がこれぐらい」と定めている企業さんも多いかと思います。もうひとつ、「ターゲットリード」=「人」に対する属性も考える必要があります。部署については定められても、図内の【ターゲットリード属性】に記載している、それ以下の部分が不明瞭なケースが多いです。
特に大事なものとしては、情報収集源です。そもそも、ウェブで色々調べない人に対して、「ウェブマーケやります」と言っても、手段としては間違えています。「ターゲットをしっかり明確化しましょう」ということについてお話しましたが、ターゲットは定めつつも、より早い段階でお客様に接点を持った方が良いと見えてきたデータがあるんですよね?
- 小笠原:
- ありがとうございます。
- こちらのグラフは弊社で実施した調査で、「IT製品導入時の比較検討ベンダー社数」を聞いています。グラフをみると、平均して2.9社ベンダーを比較して、最終的な導入まで至っているという結果になっています。
ターゲットの企業・リードを決めた際、その方たちが、どういう情報を収集していくのか、どうやってベンダーをリストアップして比較していくのかを考えますと、やはり多くの方が導入検討される際、オンライン施策や展示会で情報収集して、徐々にベンダーをリストアップしています。なので、こちらの平均2.9社に入っていくためには、展示会やオンラインメディアを活用して「情報収集の場に露出して認知を取っていく」、「お客様に知ってもらう」ことが重要になってまいります。
- 武藏:
- ありがとうございます。
- 小笠原:
- もうひとつ、同じ調査でとったアンケートのご紹介です。
- 実際、最終的に導入したベンダーを認知した時期についてたずねた設問です。結論でいうと、約9割の導入に関しては、情報収集の段階で認知したベンダーから選んでいます。やはり、いかに情報収集段階の方に接点を持ってリード獲得をしていくのか。すぐには商談化には至らないと思いますが、最初の段階での認知獲得も、最終的な導入につなげるにあたって非常に肝になっている、ということを補足させていただきます。
- 武藏:
- ありがとうございます。肌感で何となくわかっている部分もありつつ、こうしてデータで見ると安心できますね。
- 小笠原:
- 皆様も自分が導入する側にまわった場合、どちらのポイントも腹落ちするんじゃないかと思います。
セミナー後半の「リード獲得戦略の進め方」に続きます。こちらからご覧ください。
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